・市民農園での自然農について

相談:市民農園を借りています。

自然農を実践しています。

周りからのビニール資材、農薬、肥料から害を出来るだけ防ぐ方法は有りますか?

まだ汚染が少ない土を盛り、高畝にすると防げますか?

(2020/1/25 Sさん投稿)

経験談1:水はけ、水持ちとの兼ね合いがあり一概には言えないと思いますが、基本的に農薬も肥料分も水と共に重力の方向に展開すると言われているので、高畝にするのは一つの方法だと思います。

ちなみに、僕も20年余り前、赤目自然農塾に通っていた当時、市民農園の幾区画かを借りて野菜を作っていたことがありますが、周りの区画の畑からの影響はあまり気にしませんでした。

たしかに、周りの畑も無農薬・無肥料栽培にしてもらえるのに越したことはありませんが、なかなかそうはしてもらえないと思いますし、また、周りのことを気にしていても農作業の楽しさが半減する感じがしたからです。

専業農家になった今も、隣接地の農薬のドリフトのことなど、全く気にならないわけではないですが、どうしようもないことを気にしているとモチベーションが下がる気がするので、自分ができること以外はあまり気にしないことにしています。

特にお米作りの場合は農薬のドリフト同様に用水のことも気にしだすと切りがない感じがするので、自分が対応できること以外は気にしない方がベターなのではと思ったりします。

それでも、どうしても気になるようでしたら、市民農園にこだわらずに、それらのことを気にしなくてもいい畑を探される方がいいかとも思ったりします。そういう行動の方が次への展開のきっかけにもなったりしていいような気がします。

(2020/1/26 和歌山県 勇惣浩生さん)

経験談2:わたしの経験から言わせていただけば、いちばんの問題は、自分の心でした。

人はいろいろ。栽培法もいろいろ。市民農園では、それこそみなさん、千差万別の思いを抱き、日々通われています。

やり方は違っても、自分の理想を追い求めて、一所懸命、野菜育てに励んでいる方の姿はすがすがしいですね〜。

毎日、何時間も市民農園で過ごされ、定規で測ったような畝を立て、1ミリの雑草も許さず、立派に収穫を得られている方。そんな方に、自然農ベースで、農薬撒くなとか、肥料ぶちこみすぎだとか、ああしろこうしろだとか、もちろん言えません。

やり方は違えど、市民農園での会話は楽しいものです。一所懸命さはみんな見ていて、自然農やってると言われがちな言葉でさえ、コミュニケーションのなかで、優しく聞こえだすものです。

「雑草の種、飛ばすなよ」とか。

たとえば農地境界を掘って、農薬が浸潤してこないようにトタンを埋めるという対策を取るより、自分のこころへの対策、それは単純に、自分の畑の範囲内で、一所懸命自然農やっていこうという決心。そうした、いかに共生していくかという考え方が、何よりも実り多いものになると思います。

(2020/1/27 大阪府 東原隆治さん)

相談者より:経験談を、誠に有り難うございます。

少し不安が取れて、市民農園で農作業する事が、より楽しくなりました。

(2020/1/28 Sさん投稿)

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