・性質の異なる畑で気付いたこと

我が家の畑は二か所あり、それぞれ性質が異なります。

一つは乾燥した畑、もう一つは湿りの強い畑です。

メインは湿りの強い畑ですが、苗が余ったら乾燥した畑にも植えています。

ところで、ここ数年トマトが青枯れしていました。

昨年は、余ったミニトマトの苗を乾燥した畑に植えて、11月頃まで収穫出来ました。

ミニトマトが青枯れせずいのちを全う出来た事は偶然であり、青枯れ自体は私の応じ方が悪いからだと思っていました。

応じ方が悪い事に変わりはないのですが、周囲の方々と情報交換するうちに、畑の水気が関係しているのではと思うようになりました。

具体的には、トマトは思っている以上に乾燥を好む、と言う気付きです。

 

今年は、トマト、マクワウリ、キュウリ、スイカの余った苗を乾燥地の畑に定植しました。

その様子や気付いた事を投稿いたします。

 

来年は、スイカ、キュウリ、トマトは乾燥した畑で栽培しようと思っています。

トウモロコシは両方の畑に撒いてみたいです。

 

畑の性質に良い悪いは無く、それぞれのお野菜のいのちにとって、それぞれの畑の性質が必要なのだと感じました。

沿い、応じ、従い、任せるがまだまだ難しいので、これからも観察してゆこうと思います。

乾燥した畑

開墾時です。

写真上が乾燥地、下手に行くにつれて若干柔らかい土になります(両足で力いっぱい差し込んで、スコップが入る位)。

元は埋立地で、乾燥地はスコップが入らないほど固い土です。表面だけ真砂土っぽく、その下は石垣跡やぐり石、分厚い灰色の粘土層になっています。

40センチほど掘り抜いて、ようやく黒い土に当たりました。黒い土は湿りがあり柔らかいものの非常に臭く、一時ハエが集まってくる程でした。

雨が降ると粘土層なので、畝全体の表面はそれなりにヌルヌルします。

開墾時に掘り出した粘土層です。

白ネギと里芋を植え付ける際、水が溜まらないように掘り抜きました。かなり骨の折れる作業でしたが、その割に育ちが悪かったです。

また、根菜類は下に伸びてゆかず平べったくなり、お風呂の栓のようにポンッと抜けました。ゴボウは下に伸びた方ですが、雨天以外の収穫は無理が生じました。

白ネギと根菜類の栽培は、土が柔らかくなるまで避ける事にし、湿りのある畑で栽培しています。

畑の上手、乾燥地の現在の地表面です。とてもサラサラしています。

地中は相変わらずカチコチですが、ひたすら草を敷いて、地表5~10センチくらいスコップが入る程にはなりました(開墾から5年経過)。

 

湿りは畝の表面と溝の草で調整しています。(下写真)

ぼちぼち行こうと思っています。

湿り気の強い畑

湿り気の強い畑は、元々棚田の田んぼでした。

こちらは谷側の畝の表面です。谷側は山側の畝より乾燥気味ですが、とは言え乾燥した畑と比べると断然湿りがあります。

今年のような連日の猛暑の年は、草刈りをしていればマクワウリとキュウリは元気になりますが、雨の多い年は草を刈っても問題が生じる印象です。

地中の土はやや乾燥しており、畝の中ほど(端から3~4メートルくらい)からこし餡状になります。

山側の様子です。画像上半分が溝、下半分が畝の表面です。畝は湿りが強く、法面すぐの所と畝の周囲の2箇所に溝を掘って排水を図っていますが、それでも山からの水がシルシルと染み出し、畝周辺の溝も常時湿っています。

山側の地中は水気の多いこし餡状で、里芋が腐ることもあります。生姜は成功した事がないので、もう少し谷側で応じてみようと思います。同じ場所でもナスは元気で、実も瑞々しいです。

【トマト】乾燥した畑

手前に勝手生えのフルーツほおずきが混じって見辛いです。すみません。

手前の株の先端が行方不明ですが、実際は3つ目に倒れ掛かるように育っています。

足元の黄色いのは、連日の猛暑による水枯れです。水やりは基本、雨に任せています。畝高は15~20センチほどです。

【トマト】湿り気の強い畑

谷側の乾燥した所に種降しをしていますが、毎年梅雨明けと共に枯れ出します。こまめに草刈りをしても同じでした。

また、昨年の冬に畝を高くしてみましたが、今年もやっぱり枯れ出しました。現在の畝高は約30~35センチほどです。畝の表面と肩部分も草刈りして、足元に草は被せていません。

【マクワウリ】乾燥した畑

マクワウリは一年目から乾燥地でもよく育ち、よく結実しました。

多少土が固くても大丈夫なのだと思いました。

上の写真は今年、勝手生えした株です。湿りの強い畑より成長が早く、身体も充実した印象があります。実付きは多くないですが、大きめの実を結んでいます。

【マクワウリ】湿り気の強い畑

山側の湿りの強い場所に種降ししています。結実は多く、一つ一つが小柄です。連日の猛暑日になってから、6株のうち2株が漸く充実してきました。それ以外は身体が小さかったり、か細かったりしています。また、発芽はしますが梅雨の間に消失する株も多めです。

【キュウリ】乾燥した畑

キュウリも1年目からよく育ちました。

こちらの写真は2株分です。キュウリは乾燥地の中でもちょっと柔らかめの土を好む感じがします。結実も良いです。

【キュウリ】湿り気の強い畑

湿りの強い所で育たなかった事があり、谷側の乾燥している所に種蒔きしています。また、連作障害の対応が苦手で、畝毎に時計周りで作付けをローテーションさせています。今年は田んぼ横の畝になり、例年より湿りが強い環境で栽培しています。

毎年4株植えていますが、今回はモグラが走って2株欠損しました。もう1株もモグラで損ねられ、今も元気がありません。

残りの1株はよく育っており、結実も良いです。

【スイカ】乾燥した畑

マクワウリとスイカを一番楽しみにしているので、スイカは欠損した時のためにポットでも応じていました。

ポットに使った土の湿りが強く、発芽率が悪かったです。発芽しても元気がなく、瀕死の一株を乾燥した畑に定植しました。結果的にその苗が一番元気にしています。現在2個結実しています。

スイカの結実は毎年1株に2個で、線虫が入った事はありません。

乾燥した畑では勝手生えもよく育ち、現在1個結実しています。

【スイカ】湿り気の強い畑

湿り気の強い畑では、ウリ科の成長は全体的に一層ゆっくり気味に感じます。身体もか細いです。上の写真のスイカの苗は、現在のところ結実はありません。

湿りの強い畑でのスイカの結実は、1株に1~2個ずつで普通です。実の大きさも乾燥した畑と同様よく育ちます(写真下)。しかし、線虫に穴を開けられ半数を腐らせていました。スイカの下に草を敷くと良いと川口由一さんから教えて頂きました。

(2022/8/1 三重県 Uさん投稿)

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