問題:
- 定植しても枯れてしまう芋づるが多い。
- 育った芋づるも収穫してみると芋が小さかったり、細かったり、数が少ない株が多い。
- 育ったサツマイモの多くがネズミにかじられる。
奈良県の中山間地、山際の棚田で前年まで慣行農法でお米を作っていたウナギの寝床のような細長い田んぼを畝立てした畑、幅1.5m~2.5mで長さ30m位、北西向きで日当たりは4月から9月までは6~8時間、12月と1月はほとんど陽が当たらない条件の悪いところです。1年目、2年目まで上記のように上手くサツマイモが育ちませんでした。
解決策1【定植の仕方の工夫】:
1.に関して
- 5月の連休明けから5月末までに定植していたが、地温がしっかりと温まってから定植するようにした。6月の10日頃以降に定植。
- 天気の良い日を選んで定植。
- 植穴をできるだけこねないようにスコップを2回地面にいれ、笹の葉のような形にスコップで堀り、中の土をかたまりのまま掘り上げる。
- 植穴に水を入れ、水がしっかりと土にしみこんでから芋づるを定植する。
- 彫り上げた土を大雑把にほぐして植穴にもどし、しっかりと押さえ、刈った草をかぶせる。
解決策2【地下のイモを豊かに実らせる工夫】:
2.に関して
- 株元までしっかりとつる上げをすることで株元にできるサツマイモが大きくなり細いくず芋が減った。
- 水はけの良い畝の両肩にサツマイモを定植し、湿りを好むオクラを中央で1条育てることで、両方の生育が良くなった。
- オクラの収穫をするたびにつる上げをするように心がけた。
解決策3【ネズミやモグラによる被害への対応】:
3.に関して
- ネズミはモグラ穴を利用してサツマイモを食べているようでしたので、植穴を掘る前にモグラ穴を足で踏んでしっかりとつぶしてから定植する。
- つる上げをする時や除草をする時、モグラ穴がないか確認し、あればつぶす。
上記のようにした3年目からは、定植しても枯れるのは150本のうち1,2本だけとなり、収穫については、1株に3、4本の大き目のサツマイモがつき、またネズミによる被害もほとんどなくなりました。今年の収穫まで3年間は上手く栽培できています。
(2017/1/23 奈良県 中村康博さん投稿)
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