お米作りの苗床について今回、新たな試みが案外よい結果でしたので報告します。
愛知県の温暖地で、17年目の田んぼです。重粘土質で、日当たりは良いです。
田んぼの苗床つくりで表面をクワではぎとるのは慣れないとなかなかうまくできないので、表面をはぎとらないで簡単にできる方法はないかと考えていました。
去年の11月3日に稲刈りの稲縛り用のワラが余ったので、苗床予定地にワラを2段に敷き詰めました。(1段でよいかもしれません)
今年の4月3日にワラを取り除くと少し草が生えていましたので取り除き、種おろしをしました。
その時に気が付いたのですが、播いてもいない数粒の籾から5㎜ほどの白い根のようなものが見えていました。
たまたま、わら束に残っていた籾か、稲刈りの時にこぼれ落ちた籾が冬を越し、春の季節を感じて発芽の準備をしたものとみられます。(このことから種おろしは4月でなくても3月、2月などのほうがよいかもしれません)
わら束を取り除いた後に籾を置いていき、その上に覆土をします。私の田んぼは重粘土質のため、サラサラの土を得るのに手間がかかりますので10年ほど前からクン炭を厚めに被せることで代用しています。
覆土の代わりに今回もクン炭を厚めに約1~2㎝厚で使用しました。クン炭が風で飛ばされないよう軽く草を被せます。
最後に防鳥用の網をかけて作業は終了です。
その後の発芽については従来と似たような状況です。
草についてはあまり生えなくて、6月10日の田植えまでに2回草取りをしましたが、従来より少ない感じです。
苗については従来より葉色がやや濃く、幾分は早く生育しました。このことは表面の養分か、ワラからしみ込んだ養分が影響しているのではないかと感じました。
今回の試みは80㎝×120㎝ほどの小さな苗床で試してみました。次回も田んぼで、面積は広くして改善も加えてやってみる予定です。
また田んぼではいい結果でしたが、同じように畑でもやってみたところ、チガヤ、ササ、カタバミなど宿根草がたくさん生えてきました。田んぼでも畑でも強い宿根草がある場合は、やはり表面を削らなければならないと思いました。
(2021/6/22 愛知県 Nさん投稿)
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