自然農・いのちのことわり サイト内検索
≪2015年の投稿記事≫
・人参の色が薄くなる
我が家で今まで収穫した人参には
①市販の人参や、有機野菜のような濃いだいだい色の人参(川口さんの投稿「人参の自家採種で、色が薄くなってきた」の”解決1”を読ませて頂いてから、思い出してみると、1年目に、黒田五寸人参と金時人参の2種を蒔いたので、その次の年には、このような濃い色をしたものもあったように思いますが、最近ではありません。)
②優しいだいだい色の人参
③だいたい色の人参から色が抜けて、肌色のような、うすいピンクのような色になる(少しアトピー状のような繊維がよく見える)人参
④黄色っぽくなる人参
⑤黄色の人参からさらに、色が抜けて白っぽくなった人参(少しアトピー状のような繊維がよく見える)があったように感じています。
最近、我が家でとれる人参は、②〜⑤です。
以下は、②〜④の写真です。写真の人参は、奈良県明日香村で、5年ほど自家採取をし続けたものです。(最初は、固定種の黒田五寸人参のタネを買いました。)
味は、③と⑤は、②と④に比べて少し水っぽく、④と⑤は、②に比べると甘みが落ちるように思います。
年々色が抜けるものは、増えていく傾向にあり、味も落ちるように感じていたので、困っていましたが、去年から今年を比べると、今年も一定量の変色がありますが、今年さらに増えることはありませんでした。
畑には、他のセリ科の草も多く繁殖していて、種を取る頃に、同じように種がたくさんできています。
種取りの問題だけでないと思うので、日にちをずらして蒔いたり、湿りの強いところ、やや乾燥しているところとわけて植えてみて、その違いを観察していますが、はっきりとした違いは、感じることができていません。(2015/9/3 奈良県Mさん投稿)
→この体験談は、「人参の自家採種で、色が薄くなってきた」の”体験談1“として掲載いたしました。(2015/10/5)
・ウリハムシモドキによる食害
自然農5~6年目の山間の畑で、2年連続でウリハムシモドキ(幼虫・成虫)の被害に遭っています。
5年目の2014年春、青シソ(7割ほど)、田んぼの畦に植えた大豆(3割ほど)、ゴボウの地上部(全滅)を、ウリハムシモドキの成虫に食べられました。畑に隣接する田んぼ一面にレンゲが生えていて、よく見るとレンゲの葉にたくさんのウリハムシモドキの幼虫がついていました。レンゲによって大発生したウリハムシモドキが畑にも来たようです。
田んぼにレンゲが一面に生えたのは、おそらく以前にここで田んぼをされていた方が種を蒔き、それが今になって生えたものと思われます。レンゲは窒素分を増やすせいか、この年のお米は育ちが良かったですが、ウリハムシモドキの大発生は、土地が片寄るのを調整する自然の働きかもしれないと思いました。
この年の冬には田んぼ一面に麦を蒔いたので、レンゲはあまり生えませんでした。そのせいか、翌年2015年春は昨年ほどの大発生ではありませんでしたが、やはりウリハムシモドキが畑にもたくさん居ました。サニーレタスとゴボウにウリハムシモドキの幼虫が居たので、手で2~3回捕殺したところ、前年よりは被害を防ぐことができました。(2015/8/25 三重県Sさん投稿)
→この体験談は、「ウリハムシモドキによる食害」の”問題2“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・「田植えに時間がかかる」についての一つの方法
田植えのとき、1本の紐に添って、横移動で植えてゆく方法は、苗の植え付け本数に対して、移動距離が長く、そのぶん時間がかかり疲れます。
数本の紐(3~5本)を一度に張るか、1本の紐に対して定規などを当てて、数列同時に下がりながら、田植えをしてゆきます。この方が移動距離も少なく、身体への負担も少ないです。(腰痛のある方が、この方法に変えて随分楽になったと聞きました。)
尚、余談ではありますが、作業途中で前や後(植えてきた成果や、これから植えなければならない場所)を頻繁に見ない方が良いです。疲れは作業と作業のスキマにしのびこみます。今植えている1本に集中し、それが終わればすぐに次の1本に集中する。これをくりかえしていれば、自分でも驚くほど簡単に、速く、作業が進む事があります。(2015/8/25 愛媛県Yさん投稿)
→この体験談は、「田植えに時間がかかる」の”解決4“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・稲の手植えを早く行うやり方
稲の手植えを、初めはしゃがんで手鎌で草の根断って、やっていましたが、余りにも時間かかり・・・死ぬほど頑張って日に一畝、もう次の日は膝や腰が痛みやる気なくなるほどでした。
そこで考えて、鍬で植える所の草を五寸角ほどに根っこごと剥がして、それがひと筋終ったらその剥がした所に植えて行くようにしたら、ずっと楽にできて次の日もやる気失くさずできるようになりました。
また、植えた苗の周りにはしばらく草生えず、草抑えも楽になりました。(2015/8/12 神奈川県Nさん投稿)
→この体験談は、「田植えに時間がかかる」の”解決3“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・ケラの被害について
ケラは湿った土を特に好み、石や刈り草の下などによく見られることから、思い切って苗代の上の覆土した土の上に草を振りまくのをやめたところ、ケラの被害が減りました。ケラは草が敷かれていると活動が活発になるようです。草を敷くのをやめたことにより地温が上がりやすくなり、発芽までの期間も大幅に短縮しました。これも被害を小さくした要因になったと思います。種籾を芽出して播種すればさらに効果が大きいと思います。ただし、苗代表面が露出しているため膨張ネットなどの鳥除け対策は万全にします。また表面が乾きやすくなるので、必要に応じて灌水します。(2015/7/29 静岡県Tさん投稿)
→この体験談は、「オケラによる苗床の被害(オケラ対策)」の”解決7“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・田んぼの草抑えをより楽にする
うちの田んぼは、ひと雨降ると何日もじゅくじゅく湿っている湿田で、稲苗の手植えののちは水草がはびこって毎週草抑えせねばならない困った状態でした。
今年は、その水草を根っこごと剥がして畔に除けておくことにしたら、そのあとにはしばらく草生えず、すこぶる楽できています。
ただし、畔に除けてしまうとトロトロ層ができず、その対策どうするか考えなきゃいかんと案じています。(2015/8/12 神奈川県Nさん投稿)
→この体験談は、「田んぼに夏草が繁茂する」の”解決9“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・ヒメナガメによる食害
田の経験は慣行農法で2回あります。また畑も慣行農法で有機栽培で2年ほどの経験がありますが、せいぜい夏野菜を数種類(きゅうり、なす、ピーマン、トマト、ゴーヤ、大豆)とサツマイモ、ジャガイモ、アスパラ、たまねぎ、ネギ、コマツナを経験した程度です。田も畑も共に今年から自然農でおこない始めました。
5月に大根の種を降ろし、順調に育ってくれていたのですが、6月中ごろぐらいより、ヒメナガメがたくさん集まるようになり、そのナガメに大根の葉っぱをほとんど食べつくされてしまいました。80cmの畝幅に2条で15cm間隔で種を2粒づつ降ろしていました。合計44本の大根が順調よく育ってくれているように思っていたのですが、日に日に葉が少なくなっていくので、今朝全ての大根を抜きました。サイズは大きいものでも、直径5cm、長さは15cm程度でした。
そこの畑は、2年前からお借りしている畑で、私が借りる前は有機肥料で畑をされていました。山間地域で、赤目と同じぐらいの高度で、気温も平地に比べて3~4度ほど低いと思います。元々は慣行農法の田んぼだったので、土は粘土質ぎみで、日も山間地域なので、早く暮れます。
成長途中で葉が少し黄色く感じたので、2度ほどぬかと菜種の油粕を半々にしたものを軽く施しました。保湿のために土が隠れるように、草もかぶせていました。(2015/7/13 京都府Uさん投稿)
→この体験談は「ヒメナガメによる食害」の”問題1“として掲載いたしました。(2015/8/28)
・田んぼにセリがはびこる
他の方が有機でやっていた田んぼを自然農に切り替えて、5年目の田んぼです。
大きさは4畝で、山間地の田んぼで粘土質なので、モグラ穴さえ気をつければ水持ちはいい方だと思います。水は川から引いていて、それほど冷たくはありません。日当たりもいいです。
この田んぼ、最初はあまりなかったセリが年々増えて、今ではじゅうたんのようにびっしり生えている所もあります。田植えの時に、刈りながら植えて行くので時間がかかって仕方ありません。セリ刈りで体力をかなり消耗してしまうため、たった4畝の田んぼですが、2,3人でやって田植えに1週間くらいかかってしまいます。
(ちなみに、刈ったセリはそのまま田んぼに敷いています。刈ったセリからまた根が出てきますが、いったんは勢いが収まるので、最初の草刈りのタイミングを逃さなければ稲が競争に負けることはなく、これまで一応きちんと育っています。)(2015/06/09 長野県 Uさん投稿)
→この体験談は、「田んぼに夏草が繁茂する」の”問題1“として掲載いたしました。(2015/7/23)
・粘土質で、作物の育ちが悪い
私の畑も田んぼとして使われていた場所ですが(自然農として11年、畑に転換して2~7年)、幅1.5m、高さ40cm程度の高めの畝にすることでほとんどの野菜を育てることが出来るようになりました。土質は重粘土質なので、畝をこのくらいの高さにすると、夏季は畝の表面が乾燥して固く締まりますが、草をある程度生やして日陰になるようにしてやったり、草が生えにくい場所では敷草をしたりして表土が乾燥しにくくなるように配慮しています。この時期までにある程度地中に根を張ることが出来る夏の果菜類などは問題ありませんが、ニンジンやキャベツなどこの時期に播種する必要がある野菜の場合は必要に応じて灌水をしています。
ただ粘土質土壌で育った野菜は砂土や砂壌土で育った野菜と比べると姿や味などが異なります。特に葉物は背丈が詰まったずんぐりとした姿になり、大きさ的には小さめな姿ですが、それはこの環境に対応して育つ作物の本来の姿であり生育不良とは異なります。それぞれの環境に適合した姿の見極めも必要かと思います。(2015/5/5 静岡県Tさん投稿)
→この体験談は、「粘土質で、作物の育ちが悪い」の”解決3“として掲載いたしました。(2015/5/5)
・いもち病で、稲が健康に育たない
自然農を始めて7年めくらいの田んぼ。
中山間地の棚田。日照時間は、朝8時くらいから5時くらいまで9時間くらい。
水は山からの湧水、とても冷たい。
畦の草をたくさん投入した箇所の稲が、不思議なミシン目の穴をたくさんあけられ、葉先を切り落とされてしまいました。
これは稲ゾウムシの食害。しかしなぜこんな不思議な食べ方をするのか、気になって仕方ありませんでした。
そこで、稲をじっくり観察してみると、いもち病特有の斑点ができていました。
つまり、畦の草をたくさん投入したためにそこだけ養分過多になり、さらに冷たい山水が直接当たったため、いもち病になりかけていた。
いもち病は、地上部と、地下部のバランスが崩れた時に起きる病気のようです。地下部の働きが弱っている時に、養分過多になると地上部の葉茎ばかりに養分が偏り、病気になる。冷たい山水のせいで、根の成長がおもわしくないのに、畦草のせいで地上部が養分過多になっていたと思われます。
「イモチが出たら葉を切れ」
自然農法の福岡正信さんの著作にそのような記述があります。葉を切り落とすことで、地下部に向かうエネルギーを増やし、しっかりと根を成長させる。
それを稲ゾウムシがやってくれていたのです。
(葉茎の伸びすぎたネギ類の移植を行う時も、ひょろひょろに伸びた稲苗を田植えする時も、葉を切り落としますが、これも同じ理由からです。苗床でのイモチは、密植で徒長し、地上部が伸びすぎたためではないでしょうか?そんな時に一気に除草作業をすると、根を損ね、余計にバランスが悪くなります。)
農夫である私たちの仕事は?
あまりにもひどい場合は、できるだけ地下部の成長を促す作業をします。田んぼの水を一時的に止めたり、葉先を切り落としたり。しかし、自然界のバランス調節機能を見守ることも一つの方法である気がします。
してはならない事は?
さらなる補い、深水、冷たい水のかけ流しなど。
(2015/2/16 愛媛県Yさん投稿)
→この体験談は、「いもち病で、稲が健康に育たない」の”解決1“として掲載いたしました。(2015/3/2)
・ダイコンサルハムシの防除方法
私も長年ハムシの被害に悩まされていましたが、ギシギシという多年生草本を根こそぎ取り除くことで、ダイコン、ハクサイ、ミズナなどのアブラナ科野菜の被害が減り、栽培可能になりました。不耕起栽培を続けるとどうしてもギシギシが増え、ここでハムシが増殖し、夏眠をすることで、秋作のアブラナ科野菜が甚大な被害を受けるのです。
(2015/2/8 奈良県 Kさん投稿)
・春まきのニンジン、ダイコンの芽が全て虫に食べられた
自然農1年目。土地はスギナがしげる痩せ地。もともと畑ではなかった土です。
春まきのニンジン、ダイコンの芽が全て虫に食べられました。
虫はウリハムシモドキの幼虫だと思われます。
1cm前後の小さなイモムシで、色は暗い黄色か灰色です。
芽は出たのですが、すべてこの虫に食べられました。
見つけ次第に捕殺していたのですが、2畝に条蒔きしたニンジンとダイコンは全て無くなってしまいました。
捕殺の他には、ニンニクをすりつぶし水でうすめてスプレーしたのですが効果は無かったように感じられます。
同じ場所で、秋まきのニンジンとダイコンを育てています。
秋まきは虫に食べられることなく、小さいながらも育ってくれました。
春蒔きの食害は解決できませんでしたが、めげずに秋蒔きすると、同じ土地・野菜でもうまくいく事もあるんだなぁと思いました。
来年の春蒔きでも食害に合うかどうか、また試してみます。
(2014/12/29 愛知県 Sさん投稿)
→この体験談は、「ウリハムシモドキによる食害」の”問題1“として掲載いたしました。(2015/8/28)