第22回 妙なる畑の会 全国実践者の集い -事例集-

3.土質の問題(砂地、乾燥地)

【事例3-1】砂地で葉ものや実のものをつくってみましたが、養分がなく育ちません。草も根の張るもの、イネ科?のものが多く、刈っては積んでいますが、あまり変わりません。今は、さつまいも、じゃがいも、落花生と、砂地で育てやすいものだけ育てています。米ヌカ等も入れてみましたが、あまり効果はありません。砂地で葉もの等、どう手を入れてあげるのか知りたいです。(千葉県 Hさん、約7年目)

 

【事例3-2】問題:1年目の畑にて、夏野菜のウリ類や豆類はそれなりに育ったのに、秋冬野菜の葉物が育ちませんでした。どれも発芽はしたのですが、本葉2、3枚の頃に枯れはじめ、やがて消えていきました。この畑は丘状で石が多いため水はけが非常に良く乾燥しがちな土地なので、「畝高を低めにする」「草を刈り過ぎない」ようにはしていましたが、葉物野菜が枯れた部分の土を見ると湿りが無くサラサラしていました。

解決:1年目の失敗は、やはり畑が乾燥し過ぎていたためと捉え、2年目はもっと湿りを保つことを心がけました。具体的には、「種を降ろす部分にクワを入れ、宿根草の根と石を丁寧に取り除く」「土の鎮圧は強めにする」「覆土した後は草を多めにかけ、発芽してからも、かけていた草を取り除かない」等です。その結果、発芽した芽が着実に成長し、2年目の冬は数種類の葉物野菜を収穫することができました。(三重県 Sさん、1年目~2年目)

 

【事例3-3】乾燥時期が増えて、春、夏の種まきしても発芽が遅くなったり、発芽不良がある。

 ・播種適期に拘泥せずに、前もってまく事もある。

 ・梅雨の期間中に草を刈り敷いておいて、乾燥に備え、鋸鎌か刈払刃を立てて草を切り、すじまきする。土と敷草を寄せて、乾燥を防ぐ。

 ・野菜苗の定植時は、日が西に傾きかけた頃から、植え穴に水を入れ、水が引いてから、土つきの苗を定植する。(山梨県 Mさん、約20年目)

 

【事例3-4】夏場の乾燥がはげしく、水を多く必要とする作物の成育がおもわしくありませんでした。サトイモなどの水を多く必要とする作物の西側にキュウリ(立性)ウネを配置し、西日を防いで、なんとか真夏の乾燥時期を乗りこえました。(愛媛県 Yさん、約3年目)

 

【事例3-5】野菜作りは果樹園の段々畑を利用して行っているため水不足が大きな課題になっています。畑はとりあえず基本通り草を刈って敷くことを中心に進めています。草の量を確保するため出来る限り草を伸ばしてから刈るようにしている。草刈りはついつい刈り過ぎてしまうので一回で全部を刈らずに残すところを意識しながら進めています。作付前に出来るだけたくさんの草を入れて(想像以上に沢山)それから種おろししていくようにすると生育も良く乾燥も防げるので実践している。

  4年目になりますが土の感じは柔らかくなって着実に良くなってきているようで作物もだんだん良く育つようになってきました。瀬戸内海の島という土地がら、降水量が少なく寒暖の差も少ないので水不足が大きな悩みである。特に夏場が難しい。灌水なしで何とか柑橘類は持ちこたえてくれるが野菜にはかなり厳しい状況である。その土地や季節に合わないものを栽培するのは無理が出てくるので無理をしないのが一番かなと日々感じています。(広島県 Iさん、約4年目)

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